たゆたえども、沈まず|人吉温泉しらさぎ荘 女将の徒然日記

最近、「たゆたえども沈まず」という言葉が、ふと心に浮かぶことがあります。
もともとはフランス語の「Fluctuat nec mergitur(フリュクチュア・ネク・メルギトゥール)」。
「波に揺られようとも沈まない」という意味で、フランスの首都パリの市章にも刻まれている言葉だそうです。
このことばを初めて知ったとき、この言葉は『強くあれ』と言っているのではなく、『揺れることを認めている言葉』なのだと感じました。
波のない人生など、きっとありません。
思い通りにいかないこと。
迷うこと。
立ち止まること。
時には、自分がどこへ向かっているのか分からなくなることもあります。
しらさぎ荘もまた、たくさんの波を経験してきました。
令和2年7月豪雨で当たり前だった日々を失ったこと。
先の見えない日々。
お客様が戻ってきてくださるのだろうかという不安。
あの日から、まもなく6年。
振り返れば、決して順風満帆ではありませんでした。
それでも不思議なことに、その時々で誰かに支えられながら、ここまで来ることができました。
そして今も、毎日が挑戦です。
宿を守ること。
働いてくれるスタッフを守ること。
訪れてくださるお客様に、心地よい時間を届けること。
小さな悩みもあれば、大きな課題もあります。
それでも、沈まない。
大きく前進しているように見えなくても、昨日と同じことを毎日丁寧に積み重ねる。
お掃除をすること。
お客様をお迎えすること。
湯を守ること。
料理を仕立てること。
季節の設えを整えること。
そんな当たり前の積み重ねが、実は一番大切なのかもしれません。
たゆたうように見える日もあります。
けれど、たゆたうことと流されることは違う。
水面に揺れながらも、自分の行く先を見失わない。
そんな宿でありたいと思います。
今日もまた、湧水池の水面は静かに揺れています。
風が吹けば波紋が広がり、
光が差せば表情を変える。
それでも、
変わらずそこにある水のように。
たゆたえども、沈まず。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
熊本県人吉に位置する平成の名水百選の池のある1日限定5組。大人の隠れ宿。
人吉温泉しらさぎ荘の効能溢れる源泉掛け流し温泉は、窓を開けると半露天風呂にもなる内湯付離れと家族風呂・貸切風呂もございます。
▶ 温泉のご紹介はこちら
お食事は地産地消の食材を用いておもてなし。
記念日やお祝いの席、法要やご会食など“お食事のみ”のご利用も承っております。
全席ゆったりとした個室で、季節の味わいを心ゆくまでお楽しみください。
▶ お食事のご紹介はこちら
客室は趣の異なる全5室。
離れ「葵」「侘助」には源泉掛け流しの内湯を、
山法師・杜鵑草・木槿には貸切湯をご用意しております。
▶ お部屋のご紹介はこちら
新鮮な旬のものを、美味しさ引き出し、そのままに。湯でやわらぎ、食で満たす。心ほどけて、満ちてゆく旅へ。
人吉の旅館・ホテルのご宿泊をお考えの方、源泉かけ流し温泉の宿をお探しの方におすすめです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その続きを、この場所で。
静かな時間を、少しお得に。