川魚料理の料亭が始まり 紡がれてきた、歴史。

川魚料理の料亭が始まり
紡がれてきた、歴史。

創業大正八年。
人吉温泉しらさぎ荘は、熊本県平成の名水百選にも選ばれた、約二千坪の広大な敷地内にある湧水地を囲み、佇む旅館です。
山深いこの地で、たんぱく質の確保のために鯉と鰻の養魚場を営んでいたことが人吉温泉しらさぎ荘の始まり。
歴史ある温泉地としても有名なこの地には銭湯や宿も多く、近隣の湯治宿に鯉料理を納めることとなり、ほどなくして川魚の料亭を営みはじめました。

源泉かけ流しの湯宿
しらさぎ荘周辺の様子

そして源泉かけ流しの湯宿に
しらさぎ荘周辺の様子

創業以来、豊かな自然に囲まれたこの土地だからこそご提供できる四季折々の郷土料理、鯉と川魚料理の老舗として古い暖簾を大切に守り、地域の人々と観光客にも愛される料亭として歩みを進めて参りました。
そののち、お料理に加え「美人の湯」と名高い泉質を活かして、源泉かけ流し温泉を楽しめる湯宿として人吉球磨地域と共に発展しました。

球磨鍋のしおり

球磨鍋のしおり
球磨川を愛して。

料亭時代のしらさぎ荘の看板料理「球磨鍋」のパンフレットが残されています。「四囲の山脈(やまなみ)がかすかに黒ずみそめる時、彼の小屋、此の小屋から、きっと球磨の六調子の歌声も聞かれたであろうと、遠き日をしのぶと共に、球磨の山川を愛するのあまり、この鍋に「球磨鍋」と命名せしものである。」と、人吉の里に深く根付いた当館の球磨の山川への想いが綴られたしおりです。

昭和18年頃 台風で全壊、再建。

昭和18年頃
台風で全壊、再建。

昭和十八年の台風により一度は全壊します。
しかし元の木材を使い再建し、五十年以上、お客様に非日常の癒しの空間をご提供して参りました。

二度目の壊滅的な水害
水害、そして新たな歴史へ

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、観光客数が約五分の一まで落ち込み、大きな打撃を受けていた矢先。

令和二年七月四日。

これまで人吉球磨の人々を支えてきた日本三大急流の一つ“球磨川”が猛威をふるいました。
多くの尊い命が失われ、人々が積み上げてきた歴史や文化、伝統、誇り、全てが濁流に飲み込まれてしまいました。

令和五年、新築復興 新たなスタート

令和五年、新築復興
新たなスタート

人吉温泉しらさぎ荘も例外でなく、二階部分まで浸水。
その高さは約四メートル五十センチにも達し、迫りくる濁流に恐怖を感じながらも屋根へと登り一命を取り留めました。
しかし築百年の建物は全壊。解体を余儀なくされました。
後片付けを行うだけでも幾度となく心打ち砕かれそうになりながらも、地域の方々の励ましにより、復興再建を決意。

ボランティアでご支援いただいた方からのお声がけから始まったクラウドファウンディングでは、本当に多くの方々のご支援のおかげで五百万円以上のご支援をいただきました。

また、同じく被災した事業者が仮設店舗で再建に向けて営業を行う復興商店街「モゾカタウン」にて約一年間の営業と並行して再建に向けて準備を進め、令和五年四月、新築復興を果たし「人吉温泉しらさぎ荘」として新たなスタートを歩み始めました。

受け継がれた伝統を大切に 復興、第二章へ。

受け継がれた伝統を大切に
復興、第二章へ。

令和五年四月、復興再建を果たした人吉温泉しらさぎ荘。
失ったものを取り戻し、また前に進むべくして水害から約二年九ヶ月、無我夢中で再建に向けて取り組んでまいりました。

おかげさまで人吉の街中も少しずつ元の姿を取り戻すと同時に、さらなる成長と発展を遂げはじめています。

私たち人吉温泉しらさぎ荘も再建から三年目に向けて、受け継がれた伝統と歴史を大切にしながらも、より多くのお客様に人吉温泉しらさぎ荘の、そしてこの愛する土地、人吉球磨の魅力を届けるべく、新たな挑戦へ向けて動き出します。

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